山車音頭 | |
山車音頭とは? | |
山車音頭は「南部木遣り」ともよばれ、由来・伝承ともに諸説があり、確かなことはわかっていません。基本形は七七七五調で、その年の外題(風流)や見返しに対応したものや神様を奉るものなどがあります。音頭の節回しにも地域、組、家によって多少の違いがあるところも面白いところです。 |
風流 牢破り景清 | 見返し 藤娘 |
怒り景清 藍筋浮きて きかす睨みの 歌舞伎見得 |
染めて嬉しや 紫の色に いとしと書いて 藤の花 |
姦計裏切り 鬼畜の所業 憾み景清 牢を貫く |
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平成21年 | |
風流 源頼政 鵺退治 | 見返し 恵比寿 |
京を震わす 怪しの声音 三位頼政 鵺退治 |
跳ねる大鯛 祝の飛沫 溢る黄金に ゑびす顔 |
畴る黒雲 現る異形 御所に頼政 鵺退治 |
招福招来 めで鯛福を 笑みの恵比寿が 背負い来る |
平成20年 | |
風流 平将門 | 見返し 瀧夜叉姫 |
坂東制覇に 寄せ手も怯む 平将門 名を馳せる |
怨み抱いて 貴船の杜で 宿す妖力 夜叉となる |
八州従え 数多の戦 平将門 武勇伝 |
潰えた野望に 妖術揮い 怨み瀧夜叉 夢を追う |
平成19年 | |
風流 坂田金時 土蜘蛛退治 | 見返し 鬼若丸 |
妖し物の怪 土蜘蛛変化 挑む金時 綱で捕る |
奇譚巨鯉退治 滝棲む主と 鬼若博闘 散る飛沫 |
平成18年 | |
風流 矢の根 | 見返し 女鼠小僧 |
矢の根切っ先 敵討つ覚悟 好機を見据えて 研ぎ澄ます |
義賊鼠が 強きをくじき 人情の小判が 宙に咲く |
仇討つ熱りは 熾りを宿し 輝る矢の根に 激る意志 |
盗賊装束に 誇りを秘めて 女鼠が 闇に舞う |
平成17年 | |
風流 弓弭の泉 | 見返し 寄寿姫 |
神の導を 弓弭で穿つ 流る御堂の 岩清水 |
沼に主たる 猛威の蛇を 寄寿 治めし 沼宮内 |
平成16年 | |
風流 碇知盛 | 見返し 八百屋お七 |
碇綱へと 身体を捲かせ 知盛 最期 荒海へ |
想い焦がれて 焔となりて お七半鐘 打ち鳴らす |
平成15年 | |
風流 羅生門 | 見返し 鬼童丸 |
乳母の姿で 片腕奪い 綱を欺く 化ける夜叉 |
ここは洛外 怨みの刃 頼光狙う 市原野 |
平成14年 | |
風流 児雷也 | 見返し 綱手 |
巫女の姿も 灯火も消えて 片手六法 蝦蟇の術 |
蝦蟇の妖術 大蛇の技を 阻む 綱手の 蛞蝓 |
平成13年 | |
風流 松前鉄之助 | 見返し 恵比寿 |
昔なつかし 先代萩に 勇名 轟く 鉄之助 |
猛る大鯛 笑顔の恵比寿 潮しぶきの 躍る灘 |
平成12年 | |
風流 新田義貞 | 見返し 八重垣姫 |
足利源氏 おさえてならぶ 新田 義貞 あげる旗 |
兜をまもる 奇瑞か諏訪の 狐火野辺に もえてたつ |
平成11年 | |
風流 楼門五三の桐 | 見返し 鬼童丸 |
花の楼門 轟く声音 絶景見下ろし 見得をきる |
ここは洛外 裾野の山寺で 釣鐘奪いし 鬼童丸 |
平成10年 | |
風流 島乃為朝 | 見返し 藤娘 |
鎮西八郎 筑紫のはてに 今も高なる 弓の弦 |
包む絵すがた こころも恋も 紫そめて 藤の花 |
山車音頭 | |
秋の澄み空 祝いの唄と 勇みの太鼓が 冴え渡る |
杜に染み入る 勇の唄と 祭り祝いし 華の山車 |
稲荷に奉りし 誉れの山車は 大町若衆と 街の意気 |
日和勝ちなる 稲荷の祭 曳くや大町 勇み肌 |